猫がいる日常。
第2回
私は猫派か犬派で言えば圧倒的に猫派だ。
猫の呼んでも来ないとことか、人間に迎合しないとことか、
とにかく高貴で誇り高い生き方が、羨ましいなぁと思うのです。
そんな私の家には、オス猫が一匹いる。
小学校1年生のクリスマスの朝起きると、枕元にうごめく何かがいた。
サンタさんのプレゼントにねこが来たのだ。
死ぬほどびっくりして、「おかーさん、ねこがいるよぉ!」って必死に報告しに行ったのを覚えてる。思い返しても、とても可愛い子供だった。
ねこっていうのは面白いもので、自分の接する人間にヒエラルキーをつける。気がする。
うちのねこの中では、父が一番下で、ご飯くれる母が2番目で、なぜか一番上に私がいる。
私が外出して帰ってくると必ず玄関にいる。
母の話によると、私がマンションのエントランスについた頃ぐらいから待っているらしい。
忠犬ハチ公か。って思うけど、かわいい。
私が夜寝ていると必ずベッドの足元にやって来る。
枕元とか布団の中に入ってくるわけじゃない。距離感の取り方がうまい。
ただ、足元っていう完全な死角だから、時々気づかずに蹴っちゃうことがある。
「ごめんっ」て謝ると、気をつけてよね?って顔しながら、また丸まって寝る。
よくいる愛猫家みたいに、たくさん動画撮ったり、写真撮ったりはしないけど愛してる。
私の日常に自然に溶け込んで、寄り添ってくれる。
そばにいなくても、家の何処かにいるって思うだけで心が落ち着く。
一人っ子だったから、なおさら。
両親とも家にいない時、私の味方はねこだけだった。
だからわたしにとってはペットというより、一緒に成長してきた兄弟みたいな存在。
あっちもそう思ってるんじゃないかな。
もう15歳も超えてだいぶ歳をとって、去年の春には大手術もした。
これからどれだけ一緒にいられるか分からないけど、
もう少し猫がいる日常を生きていたい。